メンタリングとは?

メンタリングとは?

 コーチングは、成果を上げる、勝負に勝つためには、欠くことのできない重要な引き出し手法であり、仕事
中心、業務中心のプロの世界では、標準的な育成手法になっています。出来ない人財にこだわるより、出来
る人財を選び、入れ替えるのが当然のことと考える合理主義が強く、まだ自信のない社員にとっては、大変
冷酷なやり方と受け取られ、場合によっては、上長に対する不満が鬱積する可能性もあります。
 これに対し、各人財の個性を尊重し、ある才能が例えなくても、他の才能があるのではと考え、将来の可能
性を追求し、支援するのが、メンタリングの考え方です。従い、人にやさしい、メンタリングの考え方が、
初等・中等教育では適していると考えられ、更には、大学や大学院でも広く世界的に導入され、欧米では急速
に普及しました。その中で、未経験の若者、新入社員に対しても、将来の夢を語り、お手本を見せ、達成した
時の喜びを伝えることで、挑戦を促し、個人のキャリア支援をするメンタリングは、その基本的な活動になっ
ています。
 米国では、連邦政府や州政府の方針として、メンター募集の全国的なキャンぺーンを実施する「メンタリン
グ月間」が2003年から始まりました。応募したメンターは、地域の青少年の、非行、非暴力、麻薬撲滅のた
めのボランティア活動に貢献しています。
 メンタリングとは、経験者(メンター)が、経験の少ないメンティの夢と挑戦を引き出し、そのキャリア
(成功体験)の実現のために、惜しみない指導・支援をする統合的指導・支援技術なのです。
 かといって、メンタリングは、過去の成功体験を押し付けるものではありません。メンティの状況に合わせ
て、個別対応の指導・支援をすることを基本としています。メンタリングを構成するコーチング、カウンセ
リング、語り、動機づけ、チームづくりなどの各種のスキルを効果的に使い分け、情熱的で、信頼出来る
交友関係を維持することが求められます。個人の目標と組織の目標を共有させ、メンティのキャリア達成のた
め、メンターが惜しみない支援をすることで、プロジェクトを成功に導くことです。メンティを支援すること
で、メンティの主体性を引き出し、やる気とやりがいを高めます。その中で、メンターとメンティの心のつな
がりと情熱が重視されます。メンターは、友情、信頼感と安心感を与え、メンティを責任もって、指導・支援
する必要があります。その実現には、共鳴と協創の協働環境をつくり、メンターとメンティの5つの共有関係
を如何に引き出せるかにあります。

メンターの役割と必要なメンタリングの2機能と基本スキル

 メンタリングにおける2機能とは、まず、@目標達成への本道と言えるキャリア支援であり、もう一つが、A目標達成の実現への基盤とも言える心理社会的支援と呼ばれるものです。この2機能は、相互に切り離せない密接な関係があります。目標には、個人と組織の目標がありますが、ここでは、個人の達成すべき目標を通常は指しますが、会社及び組織においては、個人と組織の目標を共有化し、共有化した目標の達成を経験者である職場にいるメンターが支援する形をとります。その中で、各メンターが、自分のスキルを伝承するものと考えがちですが、従来のスキルやノウハウが、そのまま使える訳ではありません。そこで、メンタリングを構成するスキルのうち、どのスキルを使うべきかを総合的、統合的に判断する分析力と最も効果の高い手法を選定して実行する能力が必要となります。しかもただ何でも良いから実践するだけでなく、最大の効果を発揮させる実践力が求められているのです。最新のメンタリングでは、従来の既存スキルの良さを取り入れ、一番効果の高い手法を提供します。かと言って、あらゆる場面に効果を発揮するものとして、ワン・パターンで紹介されているものでもありません。色々な切り口で捕らえながら、どのようにすべきかを気づかせるのです。
 最初は、各自の目標を設定し、その中で、何が期待されているのかを明確化し、未経験者には、ロール・モデル(お手本になる人の行動)を示し、仕事の優先順位等の基本的概念を「説明する」ことが必要になります。やる気が十分でない時には、出来るだけ早めに、仕事をすることで、自分に何が得られるのか、自らの経験を通して「語る」ことで、効果的動機づけを行うことも必要になります。その中には、会社の将来への展望(Vision)や成功イメージを与えるものが含まれ、自己の主張の正当性を説得するのではなく、相手の意見をコーチングで引き出し、自分の意見がないメンティには、お手本(ロール・モデル)を示し、自分の経験を「語る」(Telling)必要があります。これから、意識的に、早めに自分で考えることの楽しみを感じさせ、自分で考える習慣をつけることです。
 メンタリングでは、一緒に仕事をする仲間意識を高めるスポンサーシップを重視しています。多くの関係部署の人には、プロジェクトの成功とメンティの成長のために協力をすることへの理解を事前に求めます。メンティが誤解を受けた時には、関係者から理解を深める配慮(調整と補正)も必要です。メンティが色々な悩みを抱える時は、その悩みに理解を示し、その対応を共に考えること(カウンセリング)も必要です。これらの手法は、メンタリングとして集大成され、統合的で効果的な育成法として提供します。その中には、心理社会的効果も重視され、コーチングではカバー出来ない心理的側面からのアプローチも行うことで、多くの示唆が得られるものです。


メンタリングでは、どんな効果が期待出来るのか?

 メンタリングは、通常、メンティの成長を期待してはじめますが、始めてみると、メンティだけでなく、
メンターにも多大な効果があることが報告されています。それがメンター効果と言われているものです。
若いメンターの場合は、更に効果が高いと言われているため、新入社員用のメンターは、通常30歳前後の
若いメンターが適任とされ、先輩として指導・支援する立場にたつことで、大きな励みになり、大きな成長の
きっかけになります。
 また、メンタリングを通して、メンターとメンティのコミュニケーションが改善され、チームワークを
とり、仕事を進めるようになり、個人主義になりがちなチームにも、良い影響を 与えます。この関係も更に
広げることで、チームの絆は、更に広がり、協力して仕事をする習慣が徐々に職場に定着するようになり、
業績にも良い影響を与えることになります。組織の対応の迅速化、効率化、競争力強化、高満足化に貢献する
と言う点もここから言われているのです。


メンタリング・プログラムとは?

 職場で期待されるメンティが、早く独り立ちし、日常業務を主体的に進めて欲しいと考えた場合、良く実施
するのが期間限定のメンタリング・プログラムです。メンティが行う業務を既に経験したことがある指導・
支援役として適切なメンターを選定します。メンティが新入社員或いは2年目社員の場合は、メンターは、
30歳前後のやる気のある勉強家の熱心な社員が適切です。年の離れ過ぎたベテランでは、コミュニケーション
に問題が発生することがあるからです。メンターが決まったら、メンタリングのスキルを学び、育成に対する
モチベーションを高めるために、メンター研修を実施することが成功の秘訣です。 
 メンター研修の事例は、こちらをご覧下さい。
 特に、メンティが、新入社員の場合には、メンティの能力と意欲に合わせた個別対応の指導・支援法を
学び、メンティの能力意欲に合わせた適切な指導・支援しましょう。
 詳細は、個別対応リーダーシップをご覧下さい。


メンタリングの導入事例

 米英加では、学校にいけない青少年が社会問題化しており、これらの青少年の育成のため、地域社会のメン
ターの役割が注目され、メンターの募集や活動資金の支援に国や地域社会や、数千のNPO団体や宗教団体が力
を入れています。コーチングは、有識者の中・上級レベルの人材育成に活用されていることが多いですが、
メンタリングは、学校に行けない青少年から、会社の新入社員の自律プログラム後継者育成に至るまで、
}幅広く活用され、国政レベルや地域社会、企業内での新規ビジネスの早期立ち上げ、キャリア支援シス
テム、プロフェッショナル人材の育成、女性管理職の育成、有色民族等の育成手法としても世界的に
普及しています。現在の政府の方針では、女性の指導者を2020年までに30%にする予定で、
 既に人事院では、女性公務員用のメンター研修を2006年より、開始しており、2010年ま でに全省にて
実施する予定です。また、ポジティブ・アクションダイバーシティの運動でも、メンターの育成が急務
とされており、この基本的な手法として欧米と同様にメンタリングが多くの企業や多くの団体で既に活用され
ています。

一般公開コースの詳細は、こちらをご覧下さい。
企業研修の事例に関しては、こちらからご覧下さい。


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